「16年の米貿易赤字相手国・日本2位、首脳会談で是正言及か」について

ブログ:黒岩が斬る!!

http://www.jiji.com/jc/article?k=2017020701269&g=int

毎回、この手の「貿易収支」の記事を見て思うことなのだが、これを直接「為替」と結びつけるのにはいささか疑問が残るのだ。なぜならば、為替を決定する要素として重要なのは「経常収支」であり、決して「貿易収支ではない」からだ。

ここでもう一度、確認する必要がある。経常収支の内訳だ。経常収支というのは、「貿易収支」「サービス収支」「所得収支」「経常移転収支」に分けることができる。あくまでも貿易収支は経常収支の一項目にすぎず、貿易収支だけで、為替を語ることはできない。

トランプ大統領は米国の貿易赤字が問題であり、その相手国の1位が中国、そして2位が日本であると認識することになるだろう。しかし、それをもってして「円安・ドル高の是正」を訴えるのであれば、それもまた乱暴な話となる。

「アメリカは双子の赤字を抱えている」と言われてから久しい。この「双子の赤字」とは、経常収支と財政収支の赤字のこと。勘違いしていただきたくないのは、この経常収支と財政収支はコインの裏表の関係にあるということ。どちらか一方だけが改善するものではなく、同時並行的に動くものなのだ。「経常収支が改善すれば、財政収支も改善する」みたいに・・・。

なぜならば、経常収支というのは、ある意味、「その国の稼ぐ力」である。稼いだ金を民間と政府で分配することになり、それが財政収支の改善に直結するからである。

話は逸れたが、なので、為替相場が「円高シフト」しても、すぐに日本の経常収支が赤字転換するとは限らないということ。事実、日本は円高局面においても安定的な経常黒字を持続しており、常に「稼ぐ力がある」ことが証明された。

なので、よほど円高にならない限り、この経常収支の不均衡は是正されないことになる。もともと日本は経常収支が定常的に黒字なので、本来ならばもっと円高になるはずだった。

しかし、日米の金融政策の方向性の違いから、金利裁定による円安・ドル高が起こってしまった。それが日本の貿易黒字を拡大させる要因となり、トランプ政権の目にとまったわけである。

なので、トランプ大統領が指摘するまでもなく、為替は本来なら円高・ドル安に動くべきもの。そこへ「トランプ砲」が発射されるわけだから、かなりの確率で為替は円高方向に動くことになる。日経平均に対する影響は1円の円高でおよそ240円程度の下落。仮に1ドル=100円まで円高が進むと約16000円、1ドル=90円まで円高が進むと約13500円ということになる。日本の投資家は相当な覚悟が必要ということになる。

“「16年の米貿易赤字相手国・日本2位、首脳会談で是正言及か」について” への2件のフィードバック

  1. ヤフーの株価予想でDDSを取り上げていましたが、物凄い上昇力ですね(笑)

    DDSに似てるチャートを探していたら、ITbookという銘柄を見つけました
    上がる下がるは誰にも分かりませんが、上がりそうでしょうか?

    ご回答いただければ幸いです

    1. E-kabu運営事務局です。

      ご質問を採用させて頂きました。

      黒岩先生からの回答の時期は記事掲載をもってかえさせて頂きます。予めご了承下さい。

      またご質問に関しましては「教えて!!黒岩先生」の記事へとお願い致します。

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