[参考URL]
【日本経済新聞】
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM01H0M_R00C17A4MM0000/
【日本経済新聞】
http://www.nikkei.com/article/DGXKZO14818670T00C17A4PE8000/
昨秋、トランプ大統領が誕生すると、マーケットは「トランプショックが訪れる」とばかりに怒涛の売りを出した。その後、株価が上昇しはじめると、「トランプラリーが始まる」と節操もなく買い進むのである。そして、足元でNY株の上値が重くなると、「トランプ相場は息切れ」と、あたかもそれを事前に察知したかのごとく、相場を解説するのである。でも、これらはすべて「後講釈」であり、投資家がマーケットに振り回されている証拠。確固たる根拠もなく、相場の前で右往左往しているだけなのだ。
日本株に関していえば、ちょっと危ない相場つきとなっている。なぜならば、足元で日経平均のチャートが崩れており、「ダム決壊」の恐れがあるからだ。その要因のひとつとなりそうなのが、執拗な円高である。米利上げ観測がドル高効果としての影響が限定的となっており、すでに一定スピードの利上げは織り込まれてしまっている。むしろ、日本の経常黒字、米国の経常赤字がボディーブローのように円高・ドル安を促す公算が大きく、そういったリスクをマーケットは抱えている。あとは北朝鮮の暴発リスクだ。これまでは統制されていた極東安全保障だったが、トランプ大統領の誕生によって、その均衡が崩れようとしている。「不測の事態」を招きやすくなっており、それがマーケットの下落要因として作用しそうだ。新年度入りで新規資金は入りやすいが、現時点ではチャートは下方向を示唆。桜の開花と同時に、危険な香りが漂っていると言えよう。