トルコリラの暴落が止まらない…世界に波及する金融危機

ブログ:黒岩が斬る!!

[参考URL]

【Bloomberg~トルコ大統領、対米で強気姿勢崩さず~】
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-08-12/PDCRK96VDKHS01

トルコリラの急落は、欧州銀が保有しているトルコ向け債権の下落を意味し、それが欧州銀の経営不安に結びくとの観測が流れている。確かにトルコ向け債権が焦げ付けば、欧州銀の一角は打撃を受けるだろう。それがスペインやイタリアの金融危機へと結びつけば、欧州発の金融危機が発生しかねない。足元のリスクオフの動きはそういった背景がある。

ただ、欧州銀の与信全体に対するトルコ比率は低く、危機の連鎖は「イメージ」の域を出ていない。夏休み、お盆休みで市場参加者が少ないなか、少しの売りがスルスルと相場が下落しやすいようにも見える。現時点では投資家心理が先行しており、「負の連鎖」が起こりつつあると言えるだろう。

だといって、今回のトルコの問題を「単なる通貨危機」と見るのは時期尚早だ。なぜならば、欧州の難民問題を一手に引き受けているのは「トルコ」と言っても過言ではなく、この「パンドラの箱」が開く可能性があるからだ。難民流入のストッパー役として機能していたトルコが、その役割から降りることになれば、再び欧州各国に移民・難民問題が勃発する可能性がある。それが政治不安を助長させ、それが欧州危機へと発展する流れも十分にありうる。むしろそっちの経路を懸念すべき状況だ。アメリカとトルコの関係悪化が、欧州政治不安へと結びつく展開――これを最大限に注視すべきだろう。

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